木下 洋平

2020年より中小企業の経営支援に携わり、2024年までに100社以上の中小企業をサポート。株式会社リクルートでのマーケティング・営業経験に加え、会計事務所での実務で培った「財務的な視点」を活かし、得意分野は売上拡大や創業支援。中小企業診断士、日商簿記検定一級、国家資格キャリアコンサルタント、税理士試験試験合格(簿記論)などの資格を有し、成果にこだわるコンサルティングを提供しています。 「知的資産経営」に力を入れており、企業が持つ強みやノウハウを整理・分析し、中長期的な成長戦略につながるサポートを大切にしています。経営者と伴走する姿勢を大切にし、中小企業が自社のポテンシャルを把握し、事業を継続的に成長させられるよう全力で支援します。経営課題でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

エフェクチュエーション

エフェクチュエーションとは?不確実な時代の起業戦略と5つの原則

エフェクチュエーションとは何か? エフェクチュエーション(Effectuation)とは、起業家が不確実な状況下で柔軟かつ主体的に事業を進める際に用いる意思決定のスタイルです。一般的には、あらかじめ定めた「目的」から逆算して手段を検討する手法(コーゼーション:Causation)と対比されます。エフェクチュエーションは、「いま自分が持っている手段を活かして、何ができるかを探りながら事業をデザインしていく」とう発想が特徴です。 不確実性が高まる現代では、どれだけ事前に計画や予測を立てても、思いがけない出来事や環境変化によって計画が崩れてしまいやすくなっています。こうした状況下では、事前の予測を正確に立てるよりも、「まず手を動かし、自分にできることを実行してみて、そこから得た知見や周囲との関係性を活かしながら柔軟に修正していく」アプローチが有効となるケースが多いのです。 このエフェクチュエーションは、経営学者のサラス・サラスバシーが多くの起業家に対して、スタートアップの過程で直面する典型的な10の意思決定課題について回答を求め、その思考プロセスを分析し、共通項を抽出して後天的に学習可能な理論として体系化したものです。これから起業・創業を考えている方には、実践のヒントやアイデアが数多く詰まっている理論だといえるでしょう。私もとても好きで、影響を受けている考え方です。 この記事では、これから事業を立ち上げようとしている創業者の方に向けて、エフェクチュエーションの基本的な考え方と、実際に活用するときのポイントを解説します。 エフェクチュエーションの5つの原則 エフェクチュエーションには、以下の5つの行動原則があるとされています。いずれも「不確実な未来を予測する」よりも、「いまある手段や人脈、そして突発的に起きた出来事を活かす」姿勢が重要視されます。各原則を下記に解説します。 1. 手中の鳥(Bird in Hand)の原則 手中の鳥(Bird in Hand)の原則とは、「今、手元にある資源やスキル、ネットワークを起点に事業機会を探っていく」という考え方です。 2. 許容可能な損失(Affordable Loss)の原則 許容可能な損失(Affordable Loss)の原則とは、「どれだけ利益を得られるか」よりも「どれだけ損失を許容できるか」を基準に意思決定を行う考え方で

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現地適応

海外進出で差をつける!IRフレームワークを活用したマルチナショナル型戦略のすすめ

IRフレームワークとは? 企業が海外に進出するとき、どの程度本社で「標準化」(国が変わっても製品の規格や機能などを変えない)を進めるか、逆にどの程度現地の市場や文化に合わせて「適応」(その国に合わせて製品の規格や機能などを変える)させるかが大きな経営課題です。I-Rフレームワークは、この「統合(Integration)」と「現地適応(Responsiveness)」のバランスを軸に、国際経営戦略を4つのタイプに整理する考え方です。 なぜ「現地適応」を重視する企業が増えているのか? 海外進出のハードルが下がり、中小企業でも海外市場へ挑戦しやすい環境になりました。このような海外進出において顧客のニーズを掴み、現地事情に合わせた柔軟な対応が求められるケースが増えています。 たとえば、 こちら現地の状況に合わせたローカライズが重要なのは、ご理解いただけるでしょう。 海外顧客への適応を支援する事業も増えている 私は、外国の方の起業や創業の支援をすることもあります。外国人が日本で、「インバウンド観光客に訴求するためのマーケティング支援事業」、「日本の抹茶を海外向けに企画・デザインし販売促進する事業」などの海外顧客向けにローカライズすることを支援する事業を行う外国人の方もいます。 また、現地にいる日本人コーディネーターと連携して、海外の市場調査や販売会社との提携を進めるケースもあります。しかし、これらのローカライズを支援する事業者はピンキリで、酷い現地レポートが送られてくることもあります。海外進出においてこれらの方の協力はとてもありがたいのですが、選定は比較検討しながら慎重に行いたいものです。 「マルチナショナル型」の特徴とメリット I-Rフレームワークの中で「標準化よりも現地適応をより重視」するマルチナショナル型をピックアップして、本記事ではその特徴と利点を整理します。 3-1.特徴 3-2.メリット マルチナショナル型導入に向けたポイント 現地適応を最重要視する方針を取り入れるには、本社と海外拠点の役割分担やコミュニケーション体制を整備することが大切ではありません。 中小企業が「マルチナショナル型」を活かすために 中小企業の場合、大企業に比べて経営資源が限られています。 そのため、現地拠点への集中投資や大幅な分権化はリスクとも背中合わせです。 まとめ I-Rフレームワークを

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A-Uモデル

自社製品の市場段階を見据え、限られた資源を最大化する|中小企業経営者のためのA-Uモデル解説

産業発展の段階と革新のモデル(A-Uモデル)とは?企業が成長・発展する過程では、製品やサービスをめぐる革新(技術革新)の形態が変化していくと言われています。これを体系的に示したものが、W.アバナシーとJ.アッターバックによる「A-Uモデル」です。中小企業の経営においても、製造業にかかわらず、イノベーションというものを考えるのにおいて、とても有用な考え方ですので、中小企業経営における活用という視点で、A-Uモデルを解説します。 AUモデルの概要 AUモデルでは、産業がまだ新しい段階では製品革新(ラディカル・イノベーション)が前向きに立ち上がり、次世代市場で「標準的な設計」が定まると、主流の革新が工程革新(プロセス革新)や小さな改良をインクリ(漸進的)イノベーションに移行すると説明されています。 1-1. 産業初期:ラディカル・イノベーション 1-2. ドミナントデザインの出現 1-3. 産業の成熟:工程革新・インクリメンタルイノベーション A-Uモデルが示す変化と中小企業への示唆 2-1. 変化するイノベーションの注目点 2-2. ドミナントデザインと組織設計 2-3. 各種イノベーションの代表的な具体例 ここでは、AU-モデルで示される主な革新の種類ごとに、代表的な具体例を一つずつ挙げさせていただきます。 中小企業がA-Uモデルを活用するポイント まとめ A-Uモデルは、産業発展とイノベーションの関係を理解するための強力なフレームワークです。 市場の動向と自社の強みを見極めながら、市場のイノベーション形態を意識することで、戦略の優先度やリスク管理に対するヒントを得られるでしょう。 ぜひA-Uモデルを活用して、自社のステージに合った取り組みを検討してみてください。 <お役立ちポイント> 自社がどのフェーズにあるかを客観的に把握し、A-Uモデルを参考に最適なアイデアを戦略を描いてみてください。

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衰退市場

衰退市場でも勝ち残る!衰退市場の具体例と衰退市場で取れる4つの基本戦略を徹底解説

「売上が伸びていたはずの市場が、長期的に見て縮小し始めている…」こうした状況に直面したとき、企業はどのような手を打つべきなのでしょうか。大手企業ばかりでなく、中小企業でも十分に使える戦略があります。ポイントは、限られた需要の中で自社の強みを最大限に活かしながら、どのように利益を確保・拡大していくかです。本記事では、衰退市場において有効とされる4つの基本戦略をわかりやすく解説します。 1. 衰退市場とは? 衰退市場とは、景気の波や一時的な流行の変動ではなく、長期にわたって需要や販売数量そのものが減少し続けている市場(今後も市場の縮小が見込まれている市場)を指します。技術革新・人口動態の変化・消費者ニーズの変化など多岐にわたる要因が背景となり、縮小傾向が続くのが特徴です。 衰退市場では、売上が減っている中で固定費(売上高に関係なく発生する一定のコスト)をどう回収するかが重要になります。衰退市場では、ライバルとなる競争相手が市場から撤退することが期待できますが、競争相手が少なくなっても、買い手が価格に敏感だったり、強力な競合が価格を引き下げたりすると、激しい価格競争に巻き込まれるリスクがあります。 2.衰退市場の具体例 衰退市場として代表的に挙げられるのが、次のような分野です。これらはいずれも、技術革新や消費者のライフスタイル変化などによって長期的に需要が落ち込んでいる市場です。 (1) CD・DVDなどの物理メディア市場 音楽・映像のストリーミングサービスが普及したことで、CDやDVD、Blu-rayなど物理メディアの売上は縮小傾向にあります。特典やコレクター向け商品で一定の需要は存在するものの、全体としては配信サービスへの移行が加速しています。 衰退要因の例 (2) フィルムカメラ・写真現像市場 デジタルカメラやスマートフォンのカメラ機能が向上し、フィルム写真の現像需要は大幅に減少しました。かつては街中に多く見られた写真現像店も激減しています。ただし、アナログの味わいを好むファン向けや、インスタントカメラ・チェキなどの特定のニッチ需要は根強く存在します。 衰退要因の例 (3) 紙媒体の新聞・雑誌市場 インターネットや電子書籍の普及によって、紙媒体全体の発行部数・売上は年々減少を続けています。速報性の高いニュースはオンラインにシフトし、若年層を中心に紙離れが進んでいま

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事業立ち上げで見落としがちな「代替品の脅威」とは?

事業立ち上げで見落としがちな「代替品の脅威」とは? 新規事業を創業したり、新規事業を立ち上げたりする際、ビジネスプランを考えるために「市場調査」や「競合分析」を行うことは非常に大切です。これから参入しようとしている市場において、既に事業を行っているどんなライバルがいるかを知ることで、じゃあ自分たちは、「何を強みに」「何で差別化をして」「価格はいくらにするのか」といったことを決めることに役立てられます。創業や新規事業の立ち上げにおいて、このすでにいるライバルたちを調べるということは、絶対に外せない行動だと考えます。 ここでライバルとなるのは、既に商品を販売、あるいはサービスを提供している企業だけでなく、商品・サービスは全く異なる形だけど、同様の顧客ニーズを満たす「代替品」を提供している事業者も含めまれます。 本記事では、M.ポーターの「5フォース分析」に登場する「代替品の検討」に焦点を当て、特に創業者や中小企業が新規事業を選ぶ際のヒントとなるよう解説していきます。 1. 「代替品の脅威」とは? 新たな事業を検討する際に必ず押さえておきたいポイントのひとつが、「自社が参入しようとしている業界には、どんな代替品が存在するのか」という視点です。米国の経営学者マイケル・ポーターのファイブフォース分析(5フォース分析)では、業界の外からの脅威(競争要因)として、「新規参入企業の検討」と並んで「代替品の検討」が挙げられています。これは、顧客の同じようなニーズを満たす別の製品・サービスが台頭することで、その製品・サービスのニーズが奪われ、収益性が低下する可能性があることを示しています。 ファイブフォース分析は、米国の経営学者マイケル・ポーターが提唱した業界構造の分析手法です。以下の5つの外部の利害関係者との綱引き関係(フォース)を捉えることで、業界全体の競争構造と収益性を読み解く方法です。 このうち「代替品の脅威」は、業界の外部に視点を置く視野として捉えられ、既存の製品・サービスと同等以上の価値を提供する何かが出現した場合のリスクを示します。 2. 代替品が存在する可能性がもたらすリスク (1)価格競争の激化 代替品が存在すると、すでに存在する同種の製品やサービスと同様に、顧客は「より安く」「より手軽に」ニーズを満たす選択肢と認識されます。結果、製品・サービスの価格にも影響が生ま

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取引コスト

O.ウィリアムソンの取引コスト理論で実現するコスト最適化と垂直統合戦略

はじめに 経営者の皆さまは日々、「外注すべきか、それとも自社でまかなうべきか」という悩みに直面していませんか?たとえば、製品の一部を外注してコストを抑えたいけれど、品質や納期のコントロールも気になる。あるいは、外注先との交渉や契約上のリスクが増大している。こうした取引にまつわるコストは、実は企業経営を大きく左右するポイントです。 そこで注目したいのがO.ウィリアムソン(Oliver E. Williamson)が提唱した「取引コスト理論(Transaction Cost Theory)」。本記事では、この理論を経営に落とし込むヒントをわかりやすく解説し、「どのようにコストを最適化し、ビジネスを安定・成長させるか」のヒントをお伝えします。近年、企業戦略の一環として「垂直統合(vertical integration)」が注目されています。製品の開発や製造、流通、販売など、商流(バリューチェーン)の複数段階を一貫して自社で手掛けることで、コストの削減や品質の維持、安定したサプライチェーンの実現もたらす可能性があるためです。 しかし、事業戦略において垂直統合が常に正解となるとは当然限りません。その判断において参考となるのがO.ウィリアムソン(Oliver E. Williamson)による取引コスト理論(transaction cost theory)なのです。 取引コスト理論とは何か? 取引コスト理論とは、企業が市場における外部の企業と取引をする際に生じるさまざまなコストを最小化する視点から、最適な組織構造や内製か外注化などの意思決定を捉える考え方です。 情報収集コスト:取引相手や価格情報を調べるための手間 交渉コスト:契約内容や条件調整にかかる時間や費用 監督・管理コスト:契約後に納期や品質を管理するためのコスト これら「外部とのやり取りで発生するコスト(取引コスト)」が「自社で行うための設備投資や人件費、さらにそれらを管理するコスト(内部管理コスト)」より大きい場合、企業は外注ではなく自社で業務を行う(垂直統合する)ほうが総合的に効率的と判断できます。このような取引コストと内部管理コストに着目して意思決定に役立てるのです。 「関係特殊的資産」が意思決定を左右する 取引コスト理論では、特に「関係特殊的資産(Relationship-specific Asset)」の

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見えざる資産

【見えざる資産とは?】伊丹敬之が提唱する無形資産の重要性と競争優位への活かし方

近年、企業経営の現場で注目されている「見えざる資産」という概念。これは、企業の持つ有形資産(建物・機械設備など)とは異なり、目に見えない無形の資産を指します。近年、企業の競争力は人材や技術力、ノウハウ、ブランド、認知度など、つまり有形資産だけでは測れない部分の影響が大きくなっており、「見えざる資産」の重要性はますます高まっています。本記事では、伊丹敬之氏が提唱する「見えざる資産」をテーマに、その定義や具体例、企業経営における活用方法などを解説します。 1. 見えざる資産とは何か? 経営学者で一橋大学名誉教授の伊丹敬之(いたみ・のりゆき)氏は、経営資源を「ヒト・モノ・カネ・情報」の四つに分類し、このうち情報的経営資源(目に見えない資源)を「見えざる資産」と呼びました。具体的には、以下のようなものが挙げられます。 有形の資産(設備や建物など)が視覚的に把握しやすいのに対し、「見えざる資産」は目に見えないため、一見すると評価や管理が難しく感じられるかもしれません。しかし、企業の競争優位を生み出す重要な源泉となるため、経営上の注目度が高い要素でもあります。 見えざる資産と、似たような意味を持つ言葉としては、「知的資産」や「知的財産」があります。「知的資産」は、「知的財産」とほぼ同義であるといってよく、目に見えない無形資産を広範に含む概念です。一方で、「知的財産」の方は、広義には「見えざる資産」や「知的資産」とほぼ同じ意味合いで使用されることがありますが、「知的財産」は狭義には「特許権」や「商標権」などの知的財産権という法的に保護された権利を意味します。 2. 見えざる資産がもたらす競争優位の例 「見えざる資産」は無形で模倣が困難な場合が多く、競合他社との差別化を生み出す原動力となります。例えば、以下のような強みを生み出せるのです。 3. 見えざる資産の特徴:多重利用が可能 「見えざる資産」は、有形資産と比較して同時多重利用がしやすいという強みがあります。例えば、ブランドのイメージを確立すると、別の製品ジャンルやサービス領域にもブランド力を転用できます。また、技術やノウハウなどの知見は、同じ組織内の複数部門で共有することで、企業全体のレベルアップにつながります。 4. 中小企業にこそ見えざる資産の活用が重要 大企業だけでなく、中小企業にとっても「見えざる資産」は大きな武器に

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創発的戦略

【創発的戦略とは?H.ミンツバーグの戦略論をわかりやすく解説】

近年、企業をめぐる市場環境は激しく変化しており、当初の計画した戦略や事業計画どおりに進むことはほとんどないといえるでしょう。そのような環境下でH.ミンツバーグが提唱した概念である「創発的戦略」が、注目されています。 本記事では、「創発的戦略」の概要や「意図された戦略」などとの違いを整理しながら、企業が変化の激しい環境下でどのように柔軟に対応していけばよいのかを解説しています。 1. 創発的戦略とは 創発的戦略とは、「当初は計画していなかったが、偶発的な状況や環境の変化に対応する中で自然に生まれる戦略」を指します。想定していなかった事象に柔軟に対処した結果、新たに生まれる戦略ともいえます。 外部環境の大幅な変化(技術の進歩、顧客ニーズの変化など)に合わせて新規事業を展開したり、既存の組織体制を変革したりする過程で、自然発生的に生まれてくる戦略がこれにあたります。 2. 意図された戦略との違い H.ミンツバーグは、企業の戦略を次のように分けて提示しています。 企業が当初意図していた通りの戦略どおりに物事が進むケースは少なく、外部環境の変化や社内リソースの再配分など、当初は予測不能だった要素によって、戦略が変更されることはよくあり、このように事後的に柔軟に形づくられていく戦略が「創発的戦略」なのです。 環境変化の激しい近年の経営において有効な戦略は、創発的戦略といえるでしょう。創発的戦略を生み出し随時環境変化に対応しながら企業の方針や行動を変えていく、そのような経営が近年より求められています。 3. 創発的戦略が生まれやすい組織の特徴 (1)環境変化への柔軟に対応しやすい組織は創発的戦略が生じやすい 企業を取り巻く外部環境は、テクノロジーの進歩や社会的価値観の変化などにより、日々変動しています。このような環境下において、官僚制のような中央集権的で硬直した組織形態より、柔軟性の高い組織構造を持つ企業では、現場の判断で思い切って当初の戦略を変更したり、新たなアイデアを取り入れたりすることが受け入れられやすいです。そのため、より創発的な戦略が生まれやすいと考えられています。 保守的で伝統的な大企業より、ベンチャー気質のある企業の方が、環境変化に応じて柔軟に対応できるだろうということは、イメージしていただきやすいでしょう。 (2) 現場レベルの創意工夫によりもたらされる 創発的

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「小規模事業者持続化補助金」と「中小企業新規事業進出補助金」

2025年に注目の中小企業向け補助金まとめ~小規模事業者持続化補助金と中小企業新事業拡大補助金~

1.小規模事業者持続化補助金(2025年版) 1-1. 補助金の概要 小規模事業者持続化補助金(持続化補助金)は、小規模な事業者が経営計画を作成し、商工会・商工会議所等の支援を受けながら販路開拓などの取り組みを行う際に活用できる補助金です。小規模事業者が売上拡大を目指す際の代表的な補助金で、2025年からはコロナ禍で検討されていた特別枠を整理し、「経営計画づくり」への原点回帰を重視する方針が打ち出されています。 1-2. 2025年の4つの支援類型 2025年には、主に以下の4種類で活用できます。 また、小規模事業者持続化補助金などの補助金は対象となる取り組みが終了した後に支払われる後払いですので、必要な資金を先に用意する必要があります。 2. 中小企業新事業進出補助金 2-1. 補助金の概要 中小企業新事業進出補助金は、中小企業が「既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への挑戦」を行う際に、設備投資などにかかる費用の一部を支援する制度です。来年4月に公募を公表し、2026年3月までに年4回ほど公募、6000件の採択を目指しています。 この補助金は、コロナ禍で実施された「事業再構築補助金」と似た性質を持ちますが、審査プロセスや賃金引き上げの条件などが変更される可能性があり、今後の公募要領に注目が集まっています。 2-2. 補助対象に求められる要件 なお、事業終了時点で①事業場内最低賃金+50円、②給与支給額+6%達成といった条件を達成すると大幅賃金引き上げの特例が適用されます。 2-3. 補助率・補助上限 2-4.補助対象経費 建物費、構築物費、機械装置・システム構築費(リース料含む)、専門家経費、修復費、クラウドサービス利用費、外注費、知的財産権等関連経費、広告宣伝・販売促進費など幅広く対象になります。

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スタートアップの資金調達

愛知県の資金調達ガイド: 「日本政策金融公庫」のスタートアップ支援資金制度&「あいちスタートアップ創業支援事業費補助金」を活用しよう

スタートアップのための資金調達は、事業成長を決めるとても重要なポイントです。 特にシードやアーリー期から中間期への成長曲線を描く中で、VC(ベンチャーキャピタル)などの投資家から投資を受ける以外の手段として、公的支援制度が注目を集めています。 本記事では、「日本政策金融公庫」によるスタートアップ支援資金制度と、愛知県の補助金「あいちスタートアップ創業支援事業費補助金(起業支援金)」の2つを紹介します。 創業期の壁を乗り越え、一歩先の成長を目指すスタートアップにとって、これらの制度は強力な武器となるはずです。 ぜひ参考にして、次のビジネス展開にご相談ください。 1.どうしてスタートアップ向け公的支援が注目されるのか スタートアップの最大の課題の一つが「資金調達」です。 優れたビジネスアイデアや技術を持っていても、信用力や実績不足を理由に、いきなり大口の投資や融資を受けることは容易ではありません。特に、成長初期段階では事業計画はあってもキャッシュフローは不安定です。 2024年度には、国・地方自治体ともスタートアップ支援策を強化しており、これまでより利用しやすく、手厚いサポートを受けられるようになっています。 2. 「日本政策金融公庫」のスタートアップ支援資金制度とは? 概要と背景日本政策金融公庫(以下、公庫)は、中小企業・小規模事業者向けの資金調達支援に特化した政府金融機関です。2022年の「スタートアップ育成5か年計画」を背景に、 2024年度からスタートアップ支援資金制度を大幅に強化しています。ユニコーン100社設立・スタートアップ10万社誕生という大目標に向けて、創業初期からの資金ニーズを満たし、成長を推し進めることを意図しています。 利用条件や融資限度額 J-Startupプログラム選定など、一定の成長期待や先行性が評価されれば、従来難しかった大口融資も受けやすくなります。 3.「あいちスタートアップ創業支援事業費補助金」とは? 愛知県は、地域レベルでもスタートアップ支援は加速中です。 その好例が愛知県による「あいちスタートアップ創業支援事業費補助金(起業支援金)」です。 愛知県は産業競争力強化とエコシステム形成を目標に据え、地域課題解決と新技術活用を軸に新市場開拓を目指すスタートアップを積極的に支援します。 補助金概要・対象者・対象事業 伴走支援・マッチン

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