事業継続力強化計画(ジギョケイ)

事業継続力強化計画の意義と活用できる支援制度解説|中小企業向け無料支援もご紹介

事業継続力強化計画を策定する意義と、活用できる支援制度について

近年、自然災害や感染症、サイバー攻撃など、企業活動を警戒してリスクは多様化・高度化しています。中小企業にとっては、これらのリスクに備え、自社の経営資源や大切な従業員を守るための戦略的な準備は、いざという時の被害の軽減と早期復興、さらには競争力の維持・強化に大きく影響します。その取り組みの一つが「事業継続力強化計画」(以下、ジギョケイ)の作成とその計画の実効性の向上です。

事業継続力強化計画(ジギョケイ)とは?
ジギョケイは、中小企業が自社の災害リスクや事業環境の脆弱性を明確にした上で、防災・減災対策を体系的に整理した計画です。 現在および将来的に行うべき災害対策訓練、教育などの具体的な取り組み内容が示されます。

ジギョケイを立てる意味

  1. リスク認識とBCP戦略の明確化:自社のリスクを洗い出す過程で、どの部分が脆弱で、何に備えるべきかが明確になります。
  2. 被害最小化と迅速な復旧:災害発生時の混乱を最小限に抑え、迅速な復旧後につなげる「行動指針」となるのがジギョケイです。非常において何を実行すれば良いかを理解していれば、有事においても迷いなく行動でき、事業の継続や迅速な復旧を実現できます。
  3. 社内外ステークホルダーから獲得:取引先や顧客、金融機関から見れば、事業継続に向けた具体的な計画を持つ企業は、信頼性の高いパートナーとして評価されやすくなります。

計画策定企業が受けられる支援
ジギョケイを国から認定されると、防災・減災設備に対する税制措置、低金利融資等の金融支援、補助金申請時の加点、ジギョケイ認定ロゴマークの使用許可、中小企業庁のHPでの認定企業の公表などの特典を受けることが可能です。

ジギョケイ実効性向上支援事業の活用
枠組みをしたジギョケイを、実効性の「お飾り」の計画にしてしまわないためには、平時からの実務的な点検・訓練・検討が肝心です。ここで頼れるのが、中小企業診断士による「実効性向上支援事業」です。

  • 支援の内容:経験豊富な中小企業士が、認定済みジギョケイの実施状況をセルフチェックの上で検証し、改善点を具体的にアドバイスします。最大4回の専門家派遣が無料で行われます。無理なく実効性を高めるためのサポートが受けられます。
  • 対象企業:国から認定を受けているジギョケイで、実施期間終了まで1年以上残っている中小企業。
  • メリット:ジギョケイのブラッシュアップにより、次回以降の認定申請も有利に進むことが期待できます。 さらに、社内の防災意識向上や対応力強化は、長期的な企業価値向上につながります。

申し込みから支援までの流れ

  1. 専用サイトから申し込む
  2. 支援事務局が正しい中小企業診断士を選ぶ
  3. 選定された診断士がメール等で連絡
  4. セルフチェックで現状把握
  5. 診断士が1~3回の訪問支援で、計画上の有効性向上に向けたアドバイス
  6. 次回認定申請手続きに特化した1回の訪問支援

この支援事業は、一般社団法人日本中小企業診断士協会連合会が、各地中小企業診断協会と連携して実施しています。 経験豊富なプロのアドバイスを受けることで、計画の改善のみならず、社内の防災・減災意識を高め、強靭な経営基盤づくりを実現するチャンスとなります。

解決
ジギョケイは、中小企業がリスクに備え、被害を最小限に抑え、早期復旧を可能にするための心強い「防波堤」です。有事の際に「使える」ものに深化させ、漸進的に支援を受けることができます。

今後の経営をより強靭で持続可能なものにするために、ジギョケイの活用とブラッシュアップをぜひご検討ください。

弊社でもジギョケイに関する無料相談を受けています。利用されたい方はぜひお気軽にご相談ください。