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【診断士試験対策】プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)の解説

中小企業診断士試験で頻出のプロダクトポートフォリオマネジメントについて解説します。

プロダクトポートフォリオマネジメントは、複数事業を営んでいる企業が、各事業にどのように経営資源を配分するかを検討する際のフレームワークです。

ですので、中小企業はあまり関係なく、大企業向きのフレームワークなのですが、試験によく出ます。わたしは、作問しやすいからかなっと想定しています。

この記事では、用語の解説と試験対策の知識を解説します。

この記事を読み終えると、プロダクトポートフォリオマネジメントについて理解が深まります。

  プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)

プロダクトポートフォリオマネジメントとは

プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)とは、複数の事業を営んでいる企業において、各事業に経営資源をどのように配分するかを考えるためのフレームワークです。

企業にとって、経営資源は限られています。 限られた経営資源を各事業に配分する際の優先順位を考える際にPPMは活用できます。

プロダクトポートフォリオマネジメントの根底には、キャッシュフローの概念があります。

各事業への経営資源をキャッシュフローに基づき判断するのです。具体的には、

①キャッシュがたくさん出ていき、たくさん入ってくる「花形」
②キャッシュがあまり出ていかないが、たくさん入ってくる「金のなる木」
③キャッシュがたくさん出ていくか、あまり入ってこない「問題児」
④キャッシュがあまりでていかず、あまり入ってこない「負け犬」の4つに分類します。

この4つそれぞれに特徴(詳細は後述)がありますので、それに合わせて資源配分を決定するのです。

キャッシュが入ってくるキャッシュイン(資金流入)とは、事業の収入を表し、キャッシュが出ていくキャッシュアウト(資金流出)とは、事業への投資を表しています。

このキャッシュが入ってくるとか、出ていくとかのボリュームを何で判断するかがポイントになります。

まず、キャッシュが入ってくるかどうかは、相対的市場占有率で判断します。市場におけるシェアです。

基本的に、市場におけるシェアが高くなれば高くなるほど、その事業の旨みがあり、事業の利益率が向上します。

この相対的市場占有率は、「自社シェア÷最大競争相手のシェア」で計算します。

これが、1.0より大きい場合は、キャッシュがたくさん入ってくる(花形や金のなる木)、1.0より小さくなる場合は、キャッシュがあまり入ってこない(問題児や負け犬)になります。

「自社シェア÷最大競争相手のシェア」が1.0より大きいというのは、市場での最大のライバルよりシェアが高いということを表しています。

つまり、自社がその市場でNo1ということです。No1かNo1じゃないかで分けているのです。こう考えるとわかりやすいでしょう。

でも、No1じゃないと問題児か負け犬って、すごく厳しい判断に感じるのは私だけでしょうか?それぐらい市場でNo1を取るということは大切なのだと考えさせられますね。

キャッシュが出ていくかどうかというのは、投資のしがいがあるかどうかです。

投資のしがいがあるかどうかというのは、その市場が今後大きくなるかどうかにかかっています。

ペイペイなどのキャッシュレス決済のプロモーションにかなりの投資がなされていたのは、その市場が今後大きく成長するという予測に基づいていたと考えられますね。
キャッシュアウトの指標は、市場の成長率を使います。

では、このキャッシュアウトの指標として市場成長率で見る理由は、プロダクトライフサイクルを学びながら、もう少し考えていきましょう。

プロダクトライフサイクルとは

プロダクトライフサイクルとは、製品やサービスも、人間と同じようなライフステージがあるという考え方です。

まず製品が生まれた当初は、「導入期」とします。

その後、「成長期」を経て、「成熟期」に至り、最終的には「衰退期」をむかえます。

このような人間と同じような4段階のライフステージがあるという考え方です。

それでは、それぞれの特徴を見ていきましょう。

まず、「導入期」です。「導入期」は、認知度が低いです。

ほとんどの人が製品を知りません。そのため、売り上げはほとんど上がりません。

しかし、一方で知ってもらうための広告費や営業コストは多く発生します。

また生産量が少なく、経験値も蓄積できていないので、生産コストも高い状態です。

その他、様々な初期投資コストが発生するので、たくさんお金が出ていく状態です。基本的に赤字で、お金がどんどん出ていきます。

「導入期」を乗り越えると、「成長期」に突入します。

「成長期」は、周りから魅力的な市場に見えて、新規参入者が増えます。

市場は拡大していきますが、競争も激しくなっていき、ますますマーケティング関連のコスト、営業コストや開発コストなどはかかります。

一方で、規模が拡大し、経験が蓄積されてくることで、規模の経済性と経験曲線効果が働き、徐々に生産コストが低下してきます。

キャッシュアウトはもっとも多くなりますが、売上高もこの成長期に伸びていき、成長期を通じて、赤字から黒字に転換します。

そして、徐々に市場の成長スピードが緩やかになり、「成熟期」にいたります。

新規の投資はほとんど必要なくなり、消費者への認知も高いためマーケティングコストもそれほど必要ではありません。

その一方で、売上はピークを迎えます。「成熟期」が最も利益を生み出す期間です。

これらの中で、市場成長率が高いのは、「導入期」と「成長期」です。投資が必要で、キャッシュアウト(現金支出)が多いのもこの「導入期」と「成長期」です。

一方で、「成熟期」と「衰退期」は市場成長率が低く、キャッシュアウトは少なく抑えないといけません。

このように投資が必要なプロダクトライフサイクルの前半と市場成長率は密接に関連しています。

そのため、プロダクトポートフォリオマネジメントでは、市場成長率でキャッシュアウトをみます。

診断士試験では、過去に何度かこの「市場成長率」を「自社成長率」に代えて出題されました。

プロダクトポートフォリオマネジメントは、市場シェアと市場の成長率で事業のポテンシャルやキャッシュフローの状況を分析します。

自社の成長率では一般化できないので、分析フレームワークとして不適切です。

理解が深まってくるとその場で考えればわかるようになりますので、しっかり理解を深めていきましょう。

「花形」「金のなる木」「問題児」「負け犬」それぞれの特徴

プロダクトポートフォリオマネジメントでは、縦軸に市場の成長率、横軸に相対的市場占有率を取り、キャッシュインとキャッシュアウトのボリュームで、4種類に分類すると先述しました。

この4つのタイプの特徴を見ていきましょう。

まず「花形」についてです。

キャッシュインとキャッシュアウトがともに多く、短期的には収益源になりにくいですが、市場が成熟期になった際には、一気に収益事業になる事業です。

まさに花形で、このカテゴリーの事業を持てるかどうかが勝負です。

競合にとっても魅力的な市場なので、新規参入が多く、下手をすると相対的市場占有率を下げてしまいます。

市場シェアを下げないために投資し続ける必要があります。

「花形」と聞くと儲かっていそうですが、まだ儲かっていない点に注意しましょう。

つぎに「金のなる木」です。このカテゴリーに当てはまる事業が最も儲かります。

なぜなら市場が成熟していくと投資の必要性が低下するので、投資を減らすことができます。

新規参入は少なく、競争は落ち着くので、投資を減らせますし、市場の成長が緩やかなので、投資をしてもあまり効果がありません。

キャッシュアウトが減ってくるので、そのおかげで手元にお金が残ります。

結果キャッシュインが多く、キャッシュアウトが少ないので、まさに「金のなる木」状態です。

「問題児」は、キャッシュインが少ないのに、キャッシュアウトが多い、一見すると頭が痛い存在です。

でも、この「問題児」には大いなる将来性と可能性があるのです。

まさに、目の離せない存在です。うまくこの「問題児」を育てていければ、一気に花形から金のなる木への道が開けます。

「問題児」は魅力的な成長市場において、競合に負けている状態なので、競争優位を築き、シェアを拡大できるかどうかが焦点です。

伸びるかダメになるか、気になり、手のかかる存在です。

「負け犬」は、キャッシュインも、キャッシュアウトも少ないです。

基本的には、将来性を見出しづらいので、市場からの撤退が検討される事業です。

名前からするとダメダメな感じがしますが、実は良い「負け犬」もたくさんあります。

良い「負け犬」とは、売り上げ規模は小さいですが、コストをほとんどかけずに一定のシェアを保っている高収益の事業です。

世の中の多くの事業は、結構「負け犬」が多いので、事業上でほかに魅力的な選択肢がなければ、細々と継続するという意思決定もありなのかなと思います。


ブログのまとめ

まとめ:プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)の解説

中小企業診断士の試験対策として、プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)の解説の解説をしました。

この記事の内容をまとめると下記です。
・ppmは、市場成長率(縦軸)と相対的市場占有率(横軸)の2軸で、事業を4つの種類に分類するフレームワーク。相対的市場占有率は、業界1位かどうかと考えるとわかりやすい

・プロダクトライフサイクルの前半の「導入期」と「成長期」は、市場成長率が高く、投資を必要とする

・「花形」「金のなる木」「問題児」「負け犬」それぞれ特徴がある。問題児ほど目が離せない

今回は、プロダクトポートフォリオマネジメントについて解説しました。

中小企業診断士の試験では、頻出の論点です。

ppmの2つの軸や、4つの種類の特徴は、しっかり把握しておきましょう。

記事をご覧いただき、ありがとうございました。
  

この記事を書いた人
木下洋平

経営コンサルタント・研修講師
「ヒトが育つチームづくり」をはじめとした、人材育成と組織開発を得意としています
(保有資格)中小企業診断士・キャリアコンサルタント

投稿日 2021年3月19日

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