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モチベーション理論の過程理論(人はどのように動機付けられるか)についての解説

中小企業診断士試験対策として、モチベーション理論のどのように人は動機付けられるのかを研究した過程理論について解説します。

モチベーション理論は試験対策でも大切ですが、実務での人材育成や組織開発、人的資源管理でも幅広く活用できます。

この記事では、中小企業診断士試験の試験対策の観点でモチベーション理論(過程理論)の解説を行います。

この記事を読み終えると、従業員のモチベーションを上げるためにどうしたらよいのかに関して理解が深まります。

  モチベーション

モチベーション理論の過程理論の「強化説」とは

従業員のモチベーションをどのようにしたら上げられるかという課題に対して研究したのがモチベーション理論です。

モチベーション理論は、何によって動機づけされるのかを研究した「内容理論」とどうやって動機づけされるのかを研究した「過程理論」があります。

この記事では、過程理論について代表的な理論を取り上げて解説していきます。

過程理論の一つ目は、強化説です。

強化説とは、報酬と罰によって、行動が動機付けられるという考え方です。

良い行動をした場合には、報酬を与えます。行動の結果、うれしい効果(快の効果)があった場合、その行動が強化されます。

ここで、行動が強化されるとは、その行動をする頻度が上がるという意味です。

一方で、行動の結果、嫌な効果(不快の効果)があった場合、その行動は弱化されます。

ここで、行動が弱化されるとは、その行動をする頻度が下がるという意味です。

例えば、高い営業成績をあげた者に表彰をしたり、インセンティブを渡したりするのは、強化するための施策です。

一方で、営業成績が悪い社員にヒアリングしたら、お客様への訪問回数が少ないなどの怠慢が見つかり、𠮟責することは、弱化するための施策です。

望ましい行為に対しては快の効果を与えて強化し、望ましくない行為に不快の効果を与えて弱化することができるという考えが強化説の考え方です。

ちなみにこれは、スキナーによる行動療法のオペラント条件付けに端を発した考え方です。

この強化説に基づいたマネジメントや、人的資源管理は、非常に多くの企業で導入されています。

人を動機づける最も一般的な手法だといえるでしょう。

しかし、これらは外発的な動機づけなため、望ましくないという考え方もあります。

なぜ望ましくないかといえば、外発的な動機づけがメインで動機づけされていると、内発的な動機づけがおこりづらいという弊害があるためです。

これは試験対策上、あまり大切ではありませんが、実務では大切なので合わせて抑えておきましょう。


「ブルームの期待理論」と「ローラーの期待理論」とは

期待理論は、コスパだと捉えるとわかりやすいです。

コスパが良いか悪いかによって、仕事に対するモチベーションが変化するという考え方です。

つまり、仕事をすることでもたらされる報酬(パフォーマンス)とその報酬を得るために必要な努力(コスト)のバランスでモチベーションが変化するという考え方です。

報酬は、努力のあとにもたらされます。つまり、時間差があります。

なので、報酬そのものというよりは、報酬がもらえることに対する期待によって決まると考えて、期待理論といいます。

期待理論は、ブルームの期待理論とローラーの期待理論の2つがあります。

「ブルームの期待理論」は、報酬がもらえる確率と、報酬のもたらす主観的価値により、動機づけられると考えます。

例えば、業務のインセンティブで10万円をもらえる可能性があるとします。

10万円という報酬がどれくらい価値があるかは人によって異なります。

その人が10万円にどれだけの価値を感じるかによって、報酬としての魅力が変わります。

その主観的価値と、どれくらいの確立で10万円をもらえそうかという報酬に対する期待の掛け算によって、報酬に対する期待が決まるという考え方です。

その報酬に対する期待が、提供しないといけない努力と比べて大きいと感じられれば、その報酬を得るために努力する(モチベーションが上がる)という考え方です。

「ローラーの期待理論」は、間に業績向上が入ると考えればわかりやすいです。

つまり、報酬は業績向上によって、もたらされると考えます。また、努力によって業績向上がもたらされると考えます。

努力することにより、業績が向上する期待値(確率)と業績が向上すれば報酬が得られる期待値(確率)の積を報酬に対する期待と設定しました。

このように、何を期待と設定するのかによってブルームとローラーによって異なります。

ローラーは業績を間に挟んでいます。

実態としては、業績が向上することによってインセンティブや賞与が支払われる会社が多いですので、ローラーの期待理論の方が実態に即しているように感じます。


「目標設定理論」と「公平説」とは

「目標設定理論」とは、目標が動機付けの重要な要因だと考え、動機付けるのにどのような目標設定が好ましいかを研究した理論です。

「目標設定理論」によると、人を動機づける目標の特徴としては、

①難しい目標(妥当な範囲でストレッチした目標)
②難しい目標を受け入れている③目標が明瞭である
④目標の達成度合いに対してフィードバックを得られるなどがある

あなた自身の職務上の目標と照らし合わせて考えていただけるとお分かりになりやすいと思います。

目標自体も、どうしたら達成できるかが明確であり、少し困難ではあるが、達成可能であり、受け入れられる目標が、動機付けられる目標と考えられています。

人材マネジメントにおいて、評価や目標設定は重要な課題です。

実務的にも非常に有用ですので、ぜひ抑えておきましょう。

過程理論の最後に解説するのが、「目標設定理論」とも関係がある「公平説」です。

これは、報酬とそれを得るのに必要な努力が公平かどうかが動機付けに影響があるという理論です。

公平であると感じると動機付けされるのですが、不公平だと感じると是正しようとするとしています。

つまり、他の人と比べ割が合わないと感じると、努力を怠ることでバランスを取ろうとするということです。

目標設定においても、明らかに他の人と比べて高い目標で、にもかかわらず得られる報酬が同じような場合は、不公平に感じ、ネガティブな影響があります。

公平であるようにするというのは非常に重要なポイントです。また、ここで、公平か不公平かというのは、主観的な問題です。

つまり、その当事者が公平に感じるか、不公平に感じるかが重要であって、周りからみて公平かどうかは問題ではありません。

人的資源管理の評価と報酬においては、公平性は重要な課題です。


ブログのまとめ

まとめ:モチベーション理論の過程理論(人はどのように動機付けられるか)についての解説

中小企業診断士の試験対策として、モチベーション理論の過程理論についての解説をしました。

この記事の内容をまとめると下記です。
・報酬と罰によって、行動が動機付けられるという「強化説」

・報酬の期待値と必要な努力で判断する「期待理論」。ローラーは間に業績が入る

・「目標設定理論」により、動機付けるのにどのような目標設定が好ましいかがわかる

今回は、モチベーション理論における過程理論について解説しました。

モチベーション理論は、試験対策上だけでなく実務でも非常に良く使えます。

マネジメントや、人材開発などで使えますし、経営コンサルタントとしては人的資源管理で活用できます。

また、自分自身のモチベーションコントロールにも活用できます。

勉強するときも自分自身の経験に照らし合わせて考えると一層理解しやすいでしょう。

記事をご覧いただき、ありがとうございました。
  

この記事を書いた人
木下洋平

経営コンサルタント・研修講師
「ヒトが育つチームづくり」をはじめとした、人材育成と組織開発を得意としています
(保有資格)中小企業診断士・キャリアコンサルタント

投稿日 2021年5月8日

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