ミライオンの人材開発ブログ

 

モチベーション理論の内容理論(人が何によって動機づけされるか)についての解説

中小企業診断士試験対策として、組織行動論のモチベーション理論について解説します。

モチベーション理論の内容理論とは、人は何によって動機づけられるかを研究した理論です。

モチベーション理論は試験対策でも大切ですが、実務での人材育成や組織開発、人的資源管理でも幅広く活用できます。

この記事では、中小企業診断士試験の試験対策の観点でモチベーション理論の解説を行います。

この記事を読み終えると、従業員のモチベーションを上げるためにどうしたらよいのかに関して理解が深まります。

  モチベーション

人間の持つ欲求を分類するマズロー理論とアルダファー理論の解説

マズローの理論は、すでにご存知の方も多いかもしれません。

モチベーション理論の中で最も知名度が高い理論かと思います。

しかし、現実とはズレがある理論といわれていて、活用する際は気をつけた方がいいでしょう。

そのマズローの理論を修正したのが、アルダファのERG理論です。

試験対策としては、2つ一緒に学び、違いを抑えておくのが良いでしょう。

マズローは、人間の持つ欲求を5段階に分類しました。

乗っていた船が沈没するというシチュエーションを事例に考えるとわかりやすいです。

乗っている船が沈没します。
まずは、急いで救難ボートに乗りに行くでしょう。救難ボートには水や食糧もあり一安心です。(生理的欲求)
無事ボートに乗れたら、安心できる陸地を探すでしょう。(安全の欲求)
無事、陸地(無人島)に上陸できたら、今度は生存者のなかでうまいこと折り合いをつけてやっていこうとするでしょう。(所属と愛の欲求)
なかなか救助が来ない場合は、その生存者のコミュニティの中で自分が得意なことなどで、集団に貢献し、周囲からリスペクトされたい考えるでしょう。(尊重の欲求)
集団の中に自分の居場所が確立できれば、どういう人生を歩むかという自己実現について考えるでしょう。(自己実現の欲求)

このように低い欲求が満たされて、はじめて次の欲求を満たそうとするという考え方です。

つまり沈没しそうな船に乗っているときは助かることに必死で、自己実現の欲求は持ち得ないという考え方です。

しかし、実際は異なります。

映画「タイタニック」の中で沈みゆく船の上で楽器を演奏していた音楽家達は自己実現の欲求に従った行動でしょう。

タイタニックはフィクションですが、ヴィクトール・フランクル著の「夜と霧」は、第二次世界大戦下でユダヤ人の収容所に入れられた実話に基づく著作で、この本の内容はマズローの理論のアンチテーゼとなっています。

マズローの低い欲求から高い欲求へと不可逆で順番に満たされていくという考え方は現実には合わないと考えられています。

その修正として提示されたのが、アルダファのERG理論です。

人間の欲求を、「基本的な存在の欲求」「人間関係に関わる関係の欲求」「人間らしい生きたい成長の欲求」の3つの欲求とした理論です。

存在の欲求、関係の欲求、成長の欲求と考えると良いでしょう。

マズローとの違いの1点目は、マズローの5段階をアルダファは3分類にまとめたことです。

2点目は、マズローは不可逆な欲求の段階と考えたのを、アルダファは低い欲求と高い欲求は可逆的であり、同時に持つこともあると考えた点です。

中小企業診断士試験対策としては、違いをしっかり抑えておきましょう。

また実務で活用する場合は、マズローは知名度が高いので受けはいいですが、現実には合いません。

マズローからアルダファの流れで活用するのがよいと思います。

個人の行動を、動機づけるのは何かを明らかにするアージリスとマクレガーの理論

アージリスの理論とマクレガーの理論はともに、マズローでいうところの自己実現の欲求、アルダファでいうところの成長欲求に着目しています。

自己実現の欲求や、成長欲求は、誰しもが持っている欲求なのですが、その欲求の強さは人によって大きな違いがあります。

その違いや、どうやったら個人の成長欲求を引き上げられるかを研究した理論です。

アージリスは、成長欲求を未成熟から成熟に向かおうとする欲求と捉えました。

成熟している状態とは、主体的で自立的、関心が深く、長期的な目線で思考し、自覚と自己統制を持っているなどの状態のことです。

このような成熟した状態を求めるものであり、その成熟を求める欲求を刺激するのがよいと考えました。

成熟への欲求を刺激する具体的な方法として、「職務拡大」と「感受性訓練」を示しています。

「感受性訓練」は試験対策上あまり大切ではないと思います。

「職務拡大」とは、複数の職務を担当させることです。マルチタスクともいいます。

入社3年目の若手社員に新卒採用の担当をさせたり、営業部の中堅社員に営業推進を兼務させたり、中堅のマネージャーに新規事業開発を兼務で携わさせたりすることです。

仕事の範囲を拡大することで、職務の単調さを軽減することが狙いですが、業務量が過大になるなどに配慮する必要があります。

アージリスが提示しているのは、職務の水平的な拡大です。

責任や権限を拡大する職務の垂直的な拡大ではないので、試験対策上はこのあたりに注意が必要です。

マクレガーの理論は、2つの人間観(X理論とY理論)で人間を見る理論です。

人が仕事に対して肯定的である人間観であるY理論に基づき、マネジメントをする必要性を解いています。

人は、仕事に対して、主体的であり、条件を満たせば自ら責任を取ろうとする存在であるという人間観です。

この理論に基づいた施策として、自ら目標を設定する目標管理制度(MBO)だったり、権限委譲や職務拡大を上げています。


動機づけの要因を研究したハーズバーグの理論

ハーズバーグの理論は、人が何によって動機づけされるか(動機づけ要因)を研究し、動機づけ要因と衛生要因の2つがあることを示した理論です。

満足の原因になるものが動機づけ要因で、不満の原因になるものが衛星要因です。

例えば、給与が安いと不満に感じますし、職場の人間関係が悪いと不満に感じます。

しかし、給与が高かったり、人間関係が良好だと不満は感じませんが、だからといって仕事に対してのモチベーションがそれに伴って上がるというものでもありません。

このような不満の要因にはなるが、満足の要因にはなりづらいものが衛生要因です。

求人情報などに載っている情報の多くは、この衛生要因となる情報です。

一方で、仕事そのものから得る満足感やその仕事をすることによってもたらされる達成感や責任感などは、満足の要因にはなりますが、ないからといって不満の要因にはなりづらいものです。

そのような要因を動機づけ要因といいます。

不満による離職を軽減したいのなら衛生要因に着目し、満足感を上げることで生産性を上げたりのであれば動機づけ要因に着目します。

このように実務でも非常に活用しやすい理論ですので、試験対策上だけでなくその先も見越してしっかり抑えておきましょう。


ブログのまとめ

まとめ:モチベーション理論についての解説

中小企業診断士の試験対策として、モチベーション理論についての解説をしました。

この記事の内容をまとめると下記です。
・人間の持つ欲求を分類するマズロー理論とアルダファー理論

・個人の行動を、動機づけるのは何かを明らかにするアージリスとマクレガーの理論

・動機づけの要因を研究したハーズバーグの理論

今回は、モチベーションについて解説しました。

モチベーション理論は、試験対策上だけでなく実務でも非常に良く使えます。

マネジメントや、人材開発などで使えますし、経営コンサルタントとしては人的資源管理で活用できます。

また、自分自身のモチベーションコントロールにも活用できます。

勉強するときも自分自身の経験に照らし合わせて考えると一層理解しやすいでしょう。

記事をご覧いただき、ありがとうございました。
  

この記事を書いた人
木下洋平

経営コンサルタント・研修講師
「ヒトが育つチームづくり」をはじめとした、人材育成と組織開発を得意としています
(保有資格)中小企業診断士・キャリアコンサルタント

投稿日 2021年5月7日

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