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【診断士試験対策】イノベーションの解説

中小企業診断士試験対策として、イノベーションについて解説します。

イノベーションは中小企業にとっても重要な経営課題です。

これまでも頻出の論点でしたが、今後も頻出だと考えられます。

用語をおさえるだけで設問の印象がガラッと変わってきますので、まず用語から抑えていきましょう。

この記事を読み終えると、イノベーションに関連して出てくる用語について理解が深まります。

  技術進歩のS字カーブ

インクリメンタル・イノベーションとラディカル・イノベーションとは

イノベーションとは、シュンペーターによれば、「新結合」と定義されています。

新しい生産物や品質、新しい生産方法、新しい組織、新しい市場、新しい買い付け先などの開拓とされています。

イノベーションは様々な研究がされ、様々な定義がされているのですが、定義の違いはそれほど重要ではないので、新しい「何か」を生み出すことがイノベーションだと理解しておけば良いかと思います。

イノベーションは、その変化のスピードや劇的さで、2種類に分けられます。

漸進的(物事を徐々に進めていく)なインクリメンタルなイノベーションと急進的(物事を一気に進めていく)なラディカルなイノベーションです。

インクリメンタル・イノベーションは、プロダクト(商品やサービス)やプロセスを小さな改善を積み重ねて、継続的によりよくしていくイノベーションです。

毎年春や秋に新しいバージョンの家電製品が出るなどは、まさにこれです。

プロダクトだけでなく、業務プロセスなどのプロセスの改善も含まれます。

プロセスの継続的な改善は、トヨタの「カイゼン」が有名ですね。

継続的なインクリメンタル・イノベーションは、非常に大切です。

経験曲線によるコストの削減や、競争優位の保持にも繋がります。

イノベーションといえば、どうしても劇的な変化を生み出すラディカル・イノベーションを私はイメージしていましたが、このインクリメンタル・イノベーションもとても重要です。

特に日本企業が得意な領域とも言えます。

続いてラディカル・イノベーションは、劇的なイノベーションです。

業界における競争のルールを一気に書き換えるようなイノベーションです。

例えば、携帯音楽プレーヤーの市場において、ソニーのウォークマンが市場の中心だった時に、アップルのiPodが状況をガラリと変えたのはまさにラディカル・イノベーションです。

このようなラディカル・イノベーションは、市場の既存プレーヤーが起こすのは難しいと考えられています。

既存の製品が消費者から支持されているなかで、主要な顧客のニーズを否定するようなイノベーションは起こしづらいからです。

また、ラディカル・イノベーションで生み出される製品の市場は、最初はかなり小さく収益性も低いです。

成功するかどうかもわかりません。既存の成功しているものを否定してまで、リスクの高い新製品に投資するというのは合理的とはいえません。

このように既存顧客のニーズに向き合い、インクリメンタル・イノベーションに邁進した結果、市場のシェアを失ったソニーのウォークマンのような事象を「イノベーションのジレンマ」といいます。


イノベーションに関する4つの用語の紹介

中小企業診断士試験では、イノベーションに関する用語の出題が続いています。

言葉の意味がわかれば解ける問題が多いので、代表的な4つの言葉である「リバース・エンジニアリング」、「リエンジニアリング」、「バウンダリー・スパンニング」、「リバース・イノベーション」について紹介します。

「リバース・エンジニアリング」とは、売られている競合の製品を分解して、その企業のノウハウを解明する手法です。

リバース(reverse)は逆にという意味があります。製造過程の逆で、分解していくと考えれば、忘れづらいかと思います。

「リエンジニアリング」とは、抜本的な組織改革です。

ITの導入などで、これまでの管理方法や業務プロセスを一気に、劇的に変革し、組織としての生産性を向上させることです。

リ(re)には、新たに~し直すといった意味があるので、新たにプロセスを構築しなおすと考えれば、忘れづらいかと思います。

「バウンダリー・スパンニング」とは、境界線の架け橋です。

バウンダリーは境界線、スパンニングは架け橋を意味します。

境界を超えて組織や個人を繋ぎ、情報を伝達することです。

「リバース・イノベーション」とは、新興国で起こったイノベーションを先進国に持ってくることです。

リバース(reverse)は逆にという意味があります。

通常は、先進国から新興国へという流れですが、逆の流れでイノベーションがもたらされると考えれば、忘れづらいかと思います。


オープンイノベーションと産学連携について

企業が、自社内の経営資源だけではなく、社外に協力を求め、研究開発などを行うケースが増えています。

これは、社会の変化が激しく、各専門領域がより高度に専門的になっているなかで、自社内のリソースだけだと不十分だと感じる企業が増えてきているためです。

このような外部と連携してイノベーションを生み出すことを「オープンイノベーション」といいます。

外部と連携するというと、大学などの専門機関と協力して研究開発を行うことが思い浮かぶのではないでしょうか?

もちろん、大学との連携(産学連携)による研究開発段階の協力もオープンイノベーションの一つです。

それだけではなく、技術や製品を市場に出すときに協力するのもオープンイノベーションです。

つまり、自社の経営資源のみでは市場に出すのが難しい研究開発成果を売却したり、権利を供与するといったりする取り組みです。

以前は、自社内で研究開発から市場への投入までを一貫して行う「クローズドイノベーション」が主流でした。

しかし、「オープンイノベーション」には、様々なメリットがあります。

外部のリソースを活用することで、より効果的効率的に研究開発を行いうことで、コストを低減できたり、研究開発の時間を短縮できたり、外部から刺激を受けて内部の研究開発部門が活性化したり、ができます。

提携先との機密保持や、利益相反などの問題もありますが、今後さらに普及していくでしょう。

そしてそれは大企業だけではなく、中小企業にもいえます。

以前は研究開発というと、大企業のイメージがありました。

しかし、こういったオープンイノベーションとして、産学連携を行うことで、中小企業でも新しい価値を創造することが、より行いやすくなったといえます。

オープンイノベーションや産学連携は、これからの中小企業の経営課題として大切な考えなので、中小企業診断士試験においても、引き続き出題が想定されるでしょう。

気をつけなければいけないのは、だからといってすべてをオープンにすれば良いというわけではありません。

企業のコアコンピタンスにつながる部分は社外に流出しないようにクローズドにするのが好ましいでしょう。

何をオープンにして、何をクローズドにするか、そのバランスが大切です。


ブログのまとめ

まとめ:【中小企業診断士試験対策】イノベーションの解説

中小企業診断士の試験対策として、イノベーションの解説をしました。

この記事の内容をまとめると下記です。
・イノベーションには、徐々に進めるインクリメンタル・イノベーションと、一気に進めるラディカル・イノベーションがある

・「リバース・エンジニアリング」は既存製品の分解、「リエンジニアリング」は抜本的な組織改革、「バウンダリー・スパンニング」は境界線の架け橋、「リバース・イノベーション」は新興国から先進国へのイノベーションの導入

・外部と連携してイノベーションを生み出す「オープンイノベーション」には様々なメリットがあり、今後さらに普及していくことが想定される

今回は、イノベーションについて解説しました。

なじみがない方には、わかりづらい論点ではないでしょうか?

イノベーションは頻出の論点です。用語がたくさん出てくるので、用語の意味をしっかりおさえるところから始めるのがよいのではないかと思います。

記事をご覧いただき、ありがとうございました。
  

この記事を書いた人
木下洋平

経営コンサルタント・研修講師
「ヒトが育つチームづくり」をはじめとした、人材育成と組織開発を得意としています
(保有資格)中小企業診断士・キャリアコンサルタント

投稿日 2021年3月23日

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